ビットコインシステムのルール
ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)のほとんどが、特定の管理者が存在しないシステムであることを前回お話ししました。そんな特定の管理者が居ない状況で、どのようにしてビットコインなどの決済システムを成り立たせているのか、どのような決まり事(ルール)があるのかを説明します。
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不特定多数のマイナーを機能させるには
不特定多数の参加者(マイナー)からなるシステムでは、一般的な組織のようにすべての参加者に規律を守らせることは容易なことではありません。そこで、ビットコインシステムでは一定のルールを設けています。そのルールの取り決めのことを「プロトコル」と呼びます。
1.ユーザーの取引記録を公開する
ビットコインシステムでは、取引記録はすべて公開されます。公開された取引記録は、誰でも閲覧が可能です。そのために、仮に一部の参加者がユーザーの取引を不正に操作し、記録したとしても、どのように不正を働いたかや、どこにビットコインがいってしまったかなどがすぐに確認できます。
ビットコインの取引記録は1つの帳簿(台帳)にまとまられています。その帳簿に、ユーザーの取引記録を参加者が追記していきます。その帳簿がすべて公開されているのです。
取引記録が公開された場合、もっとも問題になるのはユーザーの個人情報ですが、ビットコインシステムでは、取引の際には「暗号化された識別情報」を取得します。この識別情報はユーザーの個人情報とはリンクしていません。帳簿にはその識別情報のみが記載されるため、ユーザーは安全にビットコインシステムを利用できるのです。
この帳簿(台帳)のことを「ブロックチェーン」、「識別情報」は「(ビットコイン)アドレス」と呼びます。
2.善良な参観者には報酬を与える
ただ、世界中に台帳を公開することで不正を「監視」する事は出来ても、特に罰則の内ビットコインシステムでは、不正を「防止」する事が出来ません。不正を行ったとしても罰則が無いため特にデメリットが無く、参加者がビットコインシステムの崩壊を気にせず、特定の人物を狙って通貨の移動を阻止する等と行った不正行為を働く恐れがあります。
その不正の抑止力として、ビットコインシステムでは、「正しい処理をした善良な参加者には報酬を与える」というルールを設けているのです。不正な取引をするよりも「正常にシステムを稼働させた方がメリットがあるというインセンティブが働きます。このインセンティブがビットコインシステムで不正を働かないための抑止力的な効果があるのです。
正しい処理を行った際の参加者への報酬は、「ビットコインシステムからの報酬」と「ユーザーからの報酬」の2種類があります。ビットコインシステムからの報酬は、10分に1回の採掘(マイニング)でもっともシステムの処理に貢献した参加者に与えられる新規発行のビットコインです。ユーザーからの報酬は、取引処理の依頼を行った際に支払われる手数料です。どちらもビットコインで支払われます。
参加者は「報酬としてのビットコインをもらいたい」という動機とともに、報酬はビットコインで受け取るため「もらったビットコインの信用を落として価値を下げたくない」というインセンティブが働くことにより、ビットコインシステムを正常に稼働させるのです。
まとめ
ビットコインシステムの全体の流れをまとめると
- ユーザーの送受金の処理を参加者(マイナー)が行う
- マイナーは採掘(マイニング)によりブロックチェーンに取引記録を書き込む
- ブロックチェーンは世界のどこからでも、誰でも閲覧できる
- 最も処理に貢献したマイナーに報酬が支払われる
このような仕組みによって、ビットコインシステムは特定の管理者がいなくても電子決済システムを稼働させる事が出来るのです。